虚妄の成果主義 日本型年功制復活のススメ
ソニーの井出さんが内発的動機づけに関して紹介していた本。
仕事の報酬は賃金よりも次の仕事であるとし、仕事のモチベーションとして賃金よりも仕事である。
成果主義では本当に成果を上げる仕事ができない。点数稼ぎの仕事になってしまう。点数稼ぎのうまい人だけ給料が上がる。
人(部下)の価値は人(上司)が点数で計ることはできない。
成果主義では危険な仕事(新しい仕事、評価の下がりそうな仕事)を避け、安全な仕事(過去の成功事例のまね)ばかり好むようになり、企業の成長が止まる。
P33
ユダヤ人の仕立て屋の話。
店をヤジる子どもたちに「ヤジる子には1ダイム(10セント)あげよう」と言って硬貨を与えた。
次の日は「1ニッケル(5セント)しかあげられない」と減らした。
その次の日は「これが精一杯だ」と1ペニー(1セント)与えた。
すると子どもたちは「それじゃあんまりだ」と言って来なくなった。
最初は内発的動機づけだった行動を金銭的報酬にすり替えた。
P35
金銭は有能さに対する情報として使うべきものであって、稼いだ額に見合った報酬として使うべきではない
P167
人には有能で自己決定的であうrという感覚に対する一般的な欲求があるために、内発的に動機づけられた行動をとり、その結果、有能さと自己決定の感覚が高められれば、満足感を得ることになると考えられた