「超」入門 空気の研究

日本独特の”空気を読む”といった「空気」とは、その正体

空気の前では、統計も資料も分析も科学的手段や論理的論証も一切無駄

日本人の民俗性
状況に即応する、染まりやすい
ムラ社会

個人に自由を許さない共同体原理

空気= 前提
前提に適合している結論しか受け入れない
抵抗するものを社会的に葬るほどの圧力

前提を押しつけることで、不都合な事実を隠蔽する

事実が見えなくなり、行動もその結果も狂ってしまう

物事を決めるとき、
論理的判断の基準と
空気的判断の基準がある

掲げた目標達成がほぼ不可能なのに、なぜプロジェクトが強行されるか
掲げた目標が真の目標ではなく、別の隠れた目標が存在するから
掲げた目標に対する議論も混乱する
議論する前から結論が決まっている
議論はただの飾りで、議論して決まったということにしたいだけ
前提により、あれもダメこれもダメと可能性が閉ざされ、特定の結論に方向づけられる
集団のなかで、より強い立場、より数の多いほうが空気を支配する

失敗や不祥事の原因
個人でも集団でも、都合の悪い事実を隠し、事実が含むリスクを他の者たちに知らせないために起こる

日本はムラ社会で、ムラごとに善悪の基準(前提)が違う、共通の社会正義がない
より強い立場の基準を使う
お墨付き、錦のみはた、勅命
ムラに都合の悪い現実はムラ人全員に無視させる

イジメはイジメても大丈夫というお墨付きを得て始まる
加害者は危険を感じればあっさり手を引き、より安全な対象を見つけだす

状況倫理に陥るとき
・隔離された集団のなか
・力の強い者からのお墨付き
・普遍的な社会正義が確立されていない

お墨付きは、形や言葉にならず、無言である行動を許容した場合もお墨付きとなる

間違った状況倫理を批判せず放置した者も原因・加担者となる

空気とは、本当の現実を隠蔽し、別の可能性を検討させない力

臨在感:因果関係の推察が感情と結び付いたもの、人は因果関係を自然に推察する
縁起をかつぐ、たたりを信じる、お守り、開運グッズ
祈りは物質ではなく祈る人の心から生まれる、物質が本物でも偽物でも関係ない

空気が恐れや崇拝の感情と結びつくと、より強い力をもつ

日本人が簡単に操られる典型
ある対象のネガティブな情報を受け取ると、別の正しいことであってもネガティブな印象を持ってしまう

日本人は、自分の心と外の現実を切り離す感覚が弱い、自分の心や感情が現実だと感じる
結果を出してもヤル気が見えないと評価されない
精神的な安心を優先し、そのために必要な情報わを隠したり、リスクを過小評価する傾向が強い

ほとんどの物事には成立のための条件がある、空気の絶対化はその条件を無視させる

文化的感情
人骨の運搬作業に日本人は病み、ユダヤ人は平気

絶対化すると妥協点がない

名称、ラベル付け、イラストなどの図表は人間の思考を強力に拘束する
ビンにラベルをはると、中身もラベル通りだ考えてしまう

日本人は言葉(文字)=現実として絶対化する言霊信仰をしがち

水をさす
水:現実を認識したうえでの前提

水をさしても空気が消えないのは、本当の目的に水をさしていないから(目的が隠されてさせないから)

水は常識的過ぎてオール3しかとれない、あきらめ

理論やデータもウソを隠すために使われることがある

日本は近代まで論理で議論する経験が浅い

日本は外来の宗教や文化を熔解し変容させてしまう、自分たちの文化を壊さず合う部分だけを取り入れる

虚構は人を動かす力
行動を始めると正当化しようとする
心の弱い者、甘い夢にすがるものは、最後まで虚構にしがみつく

多数決は、議題にプラスとマイナスの面があることを意味する、賛成多数でもマイナス面を無視していいわけではない、対策は必ず行う

日本全体が空気で動いた時代
・明治維新:文明開化の絶対化
・太平洋戦争:戦争の絶対化
・経済復興:経済成長の絶対化

日本以外を知らないと日本を相対的に比較検討できない、日本しか知らないということは日本のことを知らないということと同じ

外を知ることが飛躍や成長の足掛かりになる

空気の打破
・空気の相対化
隠れた前提をみつける、示された状況は本当なのか、他に選択肢はないか

・閉鎖された劇場の破壊
外部の人、考えなどを取り入れる、その空間を去る

・空気を立ちきる思考の自由
過去の延長線、しがらみなどで考えない

・流れに対抗する根本主義
自分にとって一番大事なものは何か

日本人にとって宗教は、行動を拘束する規律ではなく、心の安心や社会生活のためのクスリのような存在
日本人は神に支配されたくない、主体性や努力を好む、神まかせで努力しない者はキライ

原点回帰することで状況に流されない

前提のない状態で、最善で理想的な可能性を検討・追究する

思考の盲点:非常識だけど物事の本質

現状に異議
技術、企業、顧客を観察
新しいことを試みる
会話からヒントを得る

生物本能を無視したやり方は永続しない

日本軍は石炭から石油へのエネルギー革命に対処できなかった

・イノベーションのDNA
・非常識な本質
・日本学入門
・空気の研究
・一下級将校の見た帝国陸軍
・ある異常体験者の偏見

「空気」というと思い出深いドラマがある。
堺雅人、新垣結衣の法廷コメディとして人気だったテレビシリーズ「リーガルハイ」の2時間スペシャル版
慰謝料1億円で学校を訴えろ!! 闇の首謀者と微笑の女教師

関連商品「「超」入門 空気の研究」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

「読書」の記事

おすすめの記事