アート思考ドリル
簡単そうで難しい、常識を疑う視点と思考。
———-
2枚のカード
重なって見えない部分を、対称性のある図形や他の分とと似ていると思い込んでしまう。
これは脳の負担を軽減するため
経験から「あたりまえ」を導き出している
「思い込み」や「あたりまえ」を外すとさまざまな可能性が見えてくる
あたりまえを疑うのは難しい
アート思考には「正解がない」
正解がないことは不安
しかし無限の可能性がある
現在はVUCAの時代
Volatillty 不安定さ
Uncertainty 不確実性
Complexity 複雑性
Ambiguity 曖昧さの時代
多様な可能性を考える創造力が求められている
———-
ABを結ぶ、最も長い線
解けない問題、不良設定問題
世の中のほとんどが不良設定問題
学校のテストは解けるように作られている
不良設定問題を解くには
・条件を追加して解く
・あいまい、だいたいで解く
あいまいさこそ人間の才能
無限の可能性は不安で怖いが、自由こそがアート
アート思考は「自分」を起点にする思考法
問題可決のヒントは「自分」の経験や価値観の中にある
自分ならでは視点こそが価値をつくりだす
———-
擬音
自分の感じたことを文字で表現
マンガは五感を視覚情報に翻訳して伝える
正解を出そうとしたり、みんなが求めるものを出そうとしないこと
「身体」を通して考える
カラダの感覚を意識し磨くことで、想像力はより豊かになる
理屈や言葉を超えたものを生み出す源になる
———-
楽譜
楽譜で全ての音は表せない
聴覚情報を視覚情報に変換するため無理がある
なら楽譜と演奏はどちらが正しいか
音楽は楽譜をもとに演奏を自由に楽しむもの
アート思考は「余白」と「遊び」が大事
余白:一意に定まらず自由度をもった部分
———-
間違い探し
間違い探しといえば2つのイラストの違いを探す、という思い込み
正解はページ数が間違っていた
見ていても見えていない
「イメージの裏切り」
パイプの絵であってパイプそのものではない
イメージは実物とは別物と気づかせる > 絵画に新しい可能性が生まれた
異化:日常で見逃している普通のことに気づく力
アートは技術の新しい使い方を見つけること
———-
絵画か彫刻か
メディウムでわける:メディウム=中間、媒体、間にあるもの
次元でわける:平面か立体か
五感でわける:視覚芸術か、触覚、聴覚、、、
見方によって分け方も変わる
見方もあいまい
自分の反対は「他分」他人の分節
誰かが決めたルールや常識にとらわれ無意識に発想を縛ってしまう
他とは違うユニークな自分を追求していくと他分を超え新しい価値になる
新しいものには名前がない、不安定で異質なもの、だからこそ価値を革新する
———-
作品と題名
作者がつけた題名と誰かがつけた題名
題名には作者の思いやメッセージが込められている、無題もメッセージのひとつ
題名も作品の一部
見る人の体験に影響する
多次元性
アートはモノそのものではない
物理的な次元だけでなく、意味やコンテキストの次元の積み重ね
利休の「見立て」、モノに別の価値を見出す
新しい技術だけでなく、新しい価値や意味を見出すことも「イノベーション」
———-
モナリザの価値
別の画家による本物そっくりなモナリザ
別の画家による似てないモナリザ
別の画家によるモナリザをイメージした絵
別の画家による落書きしたモナリザのカラーコピー
中学生による本物そっくりなモナリザ
そっくりなほうが価値が高いとは限らない
アートではユニークさこそが大事、違いが価値になる
ユニークさを生み出すことがアートの価値
工場のパラダイム(模範)
同じものをたくさんつくれることが価値
「違い」は不良品や故障としてダメなもの
「違い」を減らし「同じ」を増やす
制服・校則・マニュアルは同じものを増やすための仕組み
アートのパラダイム
同じでは価値がない
代替不可能な価値が求められる
ユニークな違いに価値がある
———-
画家の遺物はアートか
作者の意図しないアート
つくる過程での想定外の出来事や偶然
すぐれた芸術家は偶然性の楽しみかたを知っている
———-
修復のアート
修復するならどの時点までさかのぼるか
オリジナル
作者の意図
クライアントの意図
修復しない
アートは柵自体が環境や時代で変化していく
現代アートは静止した完成形を持たなくなっている
「変化」し続けることが価値
アート思考は変化を受け入れる動的なマインドを学ぶ
———-
ストリートアートは持ち帰れるか
創作した部分だけがアートか
作品が作られた場所
観客との相互作用
動きや時間的変化
作品の自立性を疑う
どこからどこまで作品か、パブリックアート、ストリートアート
作者性を疑う
作者だけは成り立たない、鑑賞者を巻き込むアート、インタラクティブなアート
完結性を疑う
動きや時間変化のアート、メディアアート
自分という存在は周りとの相互作用と関係性の動的なバランス
変わっていく自分と出会い直しつづける
———-
この本を使って「あなたならでは」の写真作品を
大人になると「つくる」機会が減り、「つくる」ことが怖くなってくる
誰かが決めたあたりまえ、すでにある価値観に合わせてしまう
アート思考とは
常識にしばられず
自分らしい視点で物事を見つめて
価値を捉え直し
無限の可能性にワクワクしながら
自分の人生をつくっていく