ニュースの天才
大統領専用機内に唯一設置されているというニュース雑誌で、41の記事中27の捏造記事を掲載した実在の記者『ニュースの天才』の話です。
その才能は、決して嘘が上手かったわけではなく、ただ疑われない人格だったということ。他人がどんなことに関心があるか、どうすれば喜ぶかという周囲への気配りで、同僚から上司まで信頼を得、そしてなにより社会が一般大衆がもとめるニュースを提供する才能があったようです。
ではどうしてそんな嘘をついたのかといえば、虚栄心や出世欲よりも“一人になりたくない”という恐怖心、誰からも注目されなくことが怖かったようにです。嘘がばれたときの彼は、クビになることを非常に恐れていました。それは職を失うことよりも、誰にも必要とされなくなる、軽蔑されることが怖かったように思えました。
どうしてそう思うかといえば、嘘があまりにも場当たりでお粗末なことと、子供の頃そういう友達がどこにでもいたと思うから。ちょっと引いてみると可哀想な人です。
人間というのは大きな嘘ほど騙されやすいようで、ましてや職場の同僚が自分たちに大それた嘘をつくはずがない、新聞記者が堂々と記事を捏造するはずがないと思ってしまいます。それに自分はそんな簡単に騙されないという先入観
先日もいまだに振り込め詐欺で数千万の被害にあわれた方がいました。先日レンタルがスタートした宇宙戦争も、昔ラジオの嘘でパニックになったことがあります。
そういえば今、「新作スペシャル」が放送中のトリック、シリーズ第一回目の放送では、インチキ透視能力に科学者があっけないほど単純なトリックで騙されたという話がありました。(箱の中の文字を透視で読むという実験に、そのトリックは箱の隙間から覗いていたというもの)
詐欺だとかデマだとか、騙されないというのもなかなか難しい世ですね。