柳宗理展@横浜美術館
柳宗理展を観に横浜美術館へ行ってきました。
展示会自体はそれほど大きくなかった(むしろ小さかった)のですが、使うため、使われるためのデザインについて大変勉強になりました。
先日読んだ『デザイン思考の仕事術』にも通じるものがあります。
とにかくプロトタイプ(試作品)を作って検証する。
図面をひいて作品を作るのではなく、まず実物を作り、手の感触、使い心地からカタチを決めて、それから図面、寸法などの数値に落とし込んでいくそうです。
できた作品には作家の個性とか、際立った特徴はないものの、使いやすくできている。
余計な特徴を極限まで削り、残ったカタチはすべて使用する(使用される)ためのモノ。
こうしたデザイン性は民藝をもとにしているようで「アノニマス・デザイン」(無名性のデザイン)と呼ぶのだそうな。
良いデザインというのは、誰か一人の頭の中や感性だけで作ったものより、まず他人がわかる形にして、議論や検証を繰り返した末に作ったもののほうがより良いものができるみたいです。