—はじめに
心がけてきたこと
儲けることより会社を潰さないこと
会社は潰れやすい
・資金繰りの悪化
・労務管理の失敗
・予想外の経済環境の激変
会社のなかの数字
・財務 /資産や借金、売上げや利益など
・営業 /客数など
・生産、物流 /在庫数など
・労務 /給与額など
会社の数字を知ることで、現状を把握し、危険を察知でき、将来の計画を立てられる。
特に大切なのが『賃借対照表(バランスシート B/S)』の数字
損益計算書(P/L)がわからなければ利益は出せない。
融通手形は危険「融通手形には手を出すな」
—第1章 「見るべき数字」を見ていなければ、会社は絶対に儲からない
銀行にとっては数字こそ社長の人格
社長の評価は決算書と経営計画書(決算書は社長の通信簿)
経営戦略を数字で表すのが経営計画書
・事業をどう展開するのか
・いくら儲けるのか
ビジョンをわかりやすい言葉で表現し会社を作るための道具とする。
結果を出さない社長に会社を経営する資格はない。
ビジネスであいまいな言葉は何も話していないのと同じ
「ちょっと」「それなりに」「たくさん」など
会議では
・最初に数字を報告。説明はナシ、とにかく数字。
・次にお客様から何を言われたかなどの情報を共有。
・最後に自分の意見
社長が発言することはない。
全員の報告が終わったあとそれぞれに何をするか決定を下すだけ。
数字は価値観の共有ができる。
★売上げは増えているのに、経営がラクにならない?
例)売上げの伸びに比べ、利益の額が伸び悩んでいる。
粗利益率が落ち、投下資金の回収が遅くなった。
回収サイトが長い
→売掛金が膨らみ利益を上回る
資金ショートのリスクを察知するのは社長か経理担当社員にしかできない。
●決算書の基本
損益計算書(P/L)= 1年間の業績で儲け、または損をしるための決算書
売上げ、経費、利益(損失)をまとめた表
賃借対照表(B/S)= 決算日現在の会社の財産の状態をまとめた表
自前の資金(純資産)、借りたお金(負債)、どんな状態か(資産)
中小の社長はB/Sを見ようとしない。
※病院に行きたくない理由として「万が一大きな病気が発覚するのが嫌だから」という場合がある。B/Sをチェックしない社長にもこれと同じ心理が働いている。
→数字から自社の問題点が事実として突きつけられるのを潜在的に恐れている。
数字を見るのは「知りたくない事実」=「異常値」をいち早くみつけるため。
異常値を知るポイントは、時系列で見ること。
異常値かどうかは定期的に測ってこそ判る。
時系列は年計がおすすめ。
年計=その月から1年前までの数字をまとめたもの(1月なら前年の2月まで)
・売上げの多い月、少ない月や季節による変動も含めることができる。
・年次よりもタイムリーな数字の変化がわかる。
・グラフにすると変化がわかりやすい。
★グラフに凸凹があるところは「何かが起きている」
この原因を明確にすることが安全な経営の第一歩
大雑把でも良いから最新の数字を出す
異常値は大きくても小さくても問題(たとえ利益の値でも)
異常な数値は即座に質問。
ビジネスには必ず「重要成功要因」がある。
正しい戦略を立てるには重要成功要因が何かを見極めること。
その答えは数字のなかに潜んでいる。